今日は子供達を連れて、地元町会の西瓜割りと商店街の夏祭りにお邪魔させて頂きました。いやはや、子供達の喜んだこと!3歳の姉も2歳の妹も大興奮でした。お陰様で、一家で夏を満喫させて頂きました。お世話になった皆様、有難うございました。
夏と書きましたが、正確には今は夏から秋へと変わりゆく「夏の土用」の最中であり、間もなく秋がやってきます。そういえば、暑い盛りではありますが、朝のラジオ体操に出かける時など、そこはかとなく秋の気配を感じることが増えてきました。
さて、最近つくづく考えさせられているのが、「お盆」についてです。お盆とは、本来は初秋に行われる日本の祖先の霊を祀る一連の行事。日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した行事です。
先日、京都の知人と電話で話をしており、たまたまお盆のことに話題が及んだのですが、何か話が噛み合わないのです。お互い考えてみたところ、それはお盆の季節が京都と東京で全く違っているところから来るものだということがわかりました。
京都の方からすれば、東京のお盆は感覚的に早過ぎるのです。
これは、明治6年の新暦採用の結果でしょう。まだ冬の真っ最中に「新春」などと年賀状に書き込んだり、珍しくも何ともない新暦5月の晴れ空をお天気キャスターが「今日も見事な五月晴れでしょう」などと言ってみたり(もちろん「五月晴れ」は旧暦5月、つまり梅雨の合間の晴天を指すわけです)…。
新暦採用に伴う「季節感の混乱」は、現代日本人の生活の至るところに見受けられるのですが、「お盆」はその最たるものかもしれないと最近感じています。
「お盆」は現在、@旧暦7月15日(旧盆)…沖縄・奄美地方など、A新暦7月15日(もしくは前後の土日)…東京など関東地方ほか、B新暦8月15日(月遅れの盆。Aの地方では旧盆とも)…ほぼ全国、Cその他(8月1日など)、以上4つのうちのいずれかで行うことが多いようです。
かつては旧暦7月15日を中心とした期間に行われていたのですから、@が最も古態をとどめていると言えるかも知れません。しかし、多くの日本人が新暦に馴染んでいる今日、新暦の日付で行うことも自然の流れとして理解できなくもありません。
しかしいずれにせよ、お盆という日本人にとって極めて重要な行事が、地方によってばらばらというのはやはり残念なことだと私は思います。
地方によってばらばらということが、お盆の季節感、ひいてはお盆の定義自体を曖昧にさせてしまっているのではないかと考えるのです。
「盆と正月が一緒にきたようだ」とまで言われる、日本人にとって特別な日、「お盆」。
「海の日」「山の日」など、新たな国民の祝日が制定される一方で、ともすれば「お盆」が形骸化してしまっていないか、これからの盆踊りシーズンに今一度、再考したいと思います。
2017年07月22日
「お盆」再考
posted by 田中ゆうたろう at 19:49| Comment(12)
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