2017年05月10日

レッテルや肩書で物事を考えるべきではない

 「あなたの言っていることは、共産党と同じ」。これは、物事を多面的に見られない人にありがちな言い方です。
 なるほど、私が今までの主張を捨てて「天皇制をやめよう」「自衛隊もやめよう」などと言い出したら、「お前どうしたんだ、共産党にでもなったのか」と言われても不思議ではありません。
 しかしながら、個々の政策によっては、共産党と結論が一致することも起こり得るのです。
 論の組み立てこそ違え、着地点がたまたま一致するということはあり得る。
 当たり前の話なのですが、これがわからない人が案外多いのです。
 杉並区議会の例で言えば、昨年の総務財政委員会で「保育園建設のための区立公園つぶし」に反対した会派は、私(一人会派「美しい杉並」)の他に、「日本共産党杉並区議団」と「自民・無所属クラブ」だけ。今年の総務財政委員会で「公園までつぶしたのに、貴重な区有地になぜかビーチコート建設」に反対した会派は、私の他に、「日本共産党杉並区議団」だけ。

 また最近、私は安倍首相の改憲論、「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むという考え方」に対して、大いに疑問を抱いています。
 「自民党の今までの議論の積み重ねの中にはなかった考え方だ」と首相を批判し、9条2項に規定された「戦力不保持」などとの整合性に疑問が残るとの考えを表明した石破茂氏に、私は賛成です。
 「戦力」でない自衛隊など、意味がない。自衛戦さえ認められない自衛隊、そんなものをわざわざ憲法に新たに書き込み、自国を守る権利もない国家として日本を固定化するくらいなら、現行憲法の方がまだましだと言わざるを得ない。
 下手にいじるよりは、今のままで良い。そう考えます。
 その結果、憲法改正に反対の共産党と、着地点がたまたま一致することになるのです。
 私は、共産党と異なり、9条を世界に誇る宝だなどとは思っていません。
 占領下における戦勝国側の一方的な憲法改正など、そもそも認められるべきではない。そうした観点から、私は安倍改憲論、その安易な付け焼刃的発想を疑っているのです。

 いかに時代や社会が変わろうとも、民衆とともに逞しく、また時には細々と生き続ける真の文化を守ること、それが保守です。皇室、明治憲法、靖国神社から魚河岸、果ては町の小さな公園まで。
 安倍首相は、各方面に譲歩が過ぎるようです。世間では、いまだに首相を保守と信じている人も多いことでしょう。
 しかし、これまた物事を多角的に見ようとする態度に欠けるのではないでしょうか。
 
 「共産党」「安倍首相」などのレッテルや肩書で物事を考えるべきではありません。
 さしずめ今夏の都議選など、一人一人の政策や経歴をよほど見極めるべきでしょう。

posted by 田中ゆうたろう at 07:42| Comment(1) | 日記

2017年05月06日

杉並アート2題

 町に出てアートを楽しむのが、私の趣味の一つ。
 最近、特に心に残ったものを二つ、ご紹介します。

 まずは4月30日夕刻、高円寺は中通り商店街の地面に出現した「チョークアート」。高円寺びっくり大道芸の常連演者、松本かなこ氏による作品です。ご本人に伺ったところ、「特に題はないが、『喧噪』を意識した」とのこと。

 「喧噪」、それは今年の高円寺びっくり大道芸のテーマだったのですが、それにしてもどこかで見覚えのある光景ではありませんか。2羽の鳥は、何を思いながらあの市場を見下ろしているのでしょう?
 政局のための「喧噪」から解き放たれ、真に都民のための冷静な議論が行われることを期待したいものです。

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 お次は昨日、上高井戸の小劇場「ワーサルシアター」で観た演劇『レディー・ゴー!』。
 http://www.straydog.info/stage/index.html

 「女だって負けない。見せてやろうぜ、あたしらの根性ってやつを」。そんなチラシのコピーに魅かれて観劇してきました。主演の女優さんをはじめ、皆さんの渾身の演技に、すべての観客が心打たれたのではないでしょうか。

 それにしてもこの頃、「働くママ」という看板を不注意に掲げる女性政治家やその卵の多いこと。家事や子育てに専念する女性は、まるで働いていないかのようなこの言いざま。
 どれだけの専業主婦を馬鹿にすれば気が済むのか、センスのなさをさらけ出すにも程があるというものです。

 うさん臭いフェミニズムが大手を振ってまかり通る今の世の中、健全な女性賛歌は一服の清涼剤となることでしょう。
 公演は明日まで。おすすめの作品です。
 写真は終演後、出演者の小栗銀太郎氏と。

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posted by 田中ゆうたろう at 12:37| Comment(2) | 日記

「占領下の憲法改正禁止規定」と「9条削除及び修正」の2点だけで必要十分

 去る5月3日、いわゆる憲法記念日、安倍晋三首相は、2020年施行を目標に憲法改正を行う考えを表明しました。
 首相が主張する憲法改正の最大のポイントは、9条に自衛隊に関する記述を加える点です。


 首相は次のように述べています。

 「もちろん9条の平和主義の理念については、未来に向けてしっかりと堅持していかなければなりません。そこで9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むという考え方。これは国民的な議論に値するだろうと思います。」

 平成24年に行われた自民党総裁選挙において、当時自民党員だった私(現在は無所属)は、安倍候補に一票を投じました。また、その旨を私の支援者に公言し、党員の方々には安倍候補への投票まで依頼していました。
 周囲の自民党杉並総支部関係者からは、発言を撤回して、総支部長たる石原伸晃候補を支援するよう、陰湿かつ猛烈な圧力が私に加えられました。が、報道番組に生出演して「中国は尖閣に攻めてこない、誰も住んでないんだから」などと言い放つ人物に投票できるはずもない。私は一切与しませんでした。
 そのような次第で、体を張ってまで安倍首相を誕生させた責任が、たかが数票かもしれませんが、私にはあるのです。

 その私が言うのは大変残念なのですが、今回の安倍首相の発言には、重大な疑問が残ります。
 確かに「国民的な議論に値する」かも知れません。議論した上で、しかし「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むという考え方」には、大いに疑問を呈せざるを得ないのです。


 理由は、石破茂氏が的確に述べています。氏は同じく5月3日、情報番組に出演し、「今まで自民党の中でこういう発言をした人を1人も見たことがない。自民党の今までの議論の積み重ねの中にはなかった考え方だ」と述べ、9条2項に規定された「戦力不保持」などとの整合性に疑問が残るという考えを表明したのです。

 「戦力」でない自衛隊など、意味がありません。自衛戦さえ認められない自衛隊、そんなものをわざわざ憲法に新たに書き込み、自国を守る権利もない国家として日本を固定化するくらいなら、現行憲法の方がまだましだと言わねばなりません。

 「句読点を一つ変える程度でも、憲法を改正する意義は大きい。これが、最初で最後のチャンスとなるだろう。」という、傾聴に値する意見があることも承知しています。しかし、この意見にも最終的には与し得ません。
 馬鹿で呑気でお気楽だと言われるかも知れませんが、これが最後のチャンスだとは思わない。私は未来を信じます。

 憲法を改正するならば、「占領下の憲法改正禁止規定」と「9条削除及び修正」の2点だけで必要十分です。

 無責任なことを言っているつもりはありません。国民は、特に若い世代は、すでに気付いています。
 気付いていないのは、政治家や官僚達だけなのです。
 首相は、ゴールデンウィークを満喫している場合ではありません。

posted by 田中ゆうたろう at 09:45| Comment(2) | 日記